横浜から始まる新しい未来

横浜2021シナリオ-15

 市長の最も大事な仕事のひとつには、みなさんからお預かりする税金をどのように活用し、福祉、教育、環境、まちづくりなど毎年、どこにいくらお金を配分するかという予算案をつくり、議会の承認を得て、適切にそのお金を活用する。そして、各事業を行うセクションが無駄にお金を使っていないか。また、税金を使ったことで事業の目的をきちんと果たしているかという検証しながら次の年の予算を作っていくということがあります。

みなさんからお預かりする税金だけでなく、市が管理する財産には道路、学校、図書館など、市民の皆さんが長年にわたって使う施設の建設や管理も含まれるため、ご家庭の住宅ローンのように借金をして、長年にわたって返済してゆく性格のものも当然あります。

市の財政のやりくりも、ご家庭の財布のやりくりの原理原則は同じ。入るを計って、出を制す。つまり、どれだけの収入があって、どれだけの出費があるのか。きちんと計画を立てて、お金を使う必要があります。

収入に見合った以上の住宅ローンを組めば、当然、家計は苦しくなりますし、過度な借金をしてしまえば破産してしまう恐れもあります。このため、家計の無駄を省いて、住宅ローンは最小限にとどめて、自身の老後や子供たちのために貯金もしながら、お財布の

やりくりをするのが普通ではないでしょうか。

私は市長時代に、50年近くたって老朽化した図書館、小学校や市民体育館などを防災上の観点からも建て替えなければならない状況にありました。当初計画は100億円以上のハコモノでしたが、この計画を完了した段階でも借金が増えないように公債費負担比率を17.8%にとどめて、そこから逆算して上限を67億円に設定したうえで、市民選択方式を採用して建設を進めました。また、借金には利子が伴います。貯金があるのに、借金を過度にすることをみなさんのご家庭ではしないのと同じように財政調整基金を一部取り崩して他の事情に悪影響が出ないようにも努めました。

さらに、ムダの削減には徹底的にこだわり、8年間の在任中は市の一般会計予算の3分の1にあたる60億円以上の税金を節減し、新しいサービスに取り組みました。

横浜市は防災上の観点からも700億円以上のお金をかけて、新市庁舎の建て替えをする計画を進めていますが、逗子市長時代に取り組んだ財政マネジメント手法でみなさんの税金を適切かつ有効に活用していく考えでおります。

私が逗子市長に就任した平成10年当時、逗子市は人件費比率(一般会計に占める人件費の割合)が30%を超え、全国の類似団体の中ではワースト2でした。このため、平成13年には職員半減化構想を打ち出し、行政のスリム化を進めてきました。

他方、横浜市の人件費比率をみると、平成17年度の15.5%から平成26年度には13.7%と減少傾向にあるほか、人口1000人当たりの職員数も3.75人と政令市の中では福岡市に次ぐ少ない体制となっており、横浜市では職員の数を減らす方法よりも、ICT化が進む中で、北欧のようにオンライン上で市民に提供できるサービスは合理化して、本来、民間ではできない行政がやるべき仕事への職員の再配置を優先していくべきです。

また、横浜市の財政状況を分析すると、平成26年度から平成29年度の中期4か年計画では、市債の発行を4年間で6000億円以内に抑えるという財政規律があります。横浜市特有のプライマリーバランス方式を重視し、かつ債務返済指数という独自の計算式から普通会計の借入金を約11年で返済できる範囲に起債の活用を抑える仕組みが採用され、この中期4か年計画では4年間で6000億円以内の市債発行に留めるという財政規律が維持されてきました。自治体の財政状況を示すバロメーターとして公債費負担比率があります。一般には20%を超すとイエローカード、25%を超えるとレッドカードとされてきた公債費負担比率が横浜市では、この10か年では18%程度にまで減少傾向にあります。

他方、新庁舎建設には建て替えだけで約719億円を見込まれています。さらに、イニシャルコストだけでなく、まだ試算すらされていませんがランニングコストもかかってきます。これら金額の増減が財政事情に大きく影響する中で、新庁舎建設が本格化する平成29年度以降の中期4か年計画で新庁舎建て替え関連事業費を圧縮し、これからの財政規律をどのように維持していくのか、という問題については喫緊の課題といえます。

公債費負担費比率、実質公債費負担比率などの各種指標を見極めつつ、一般会計・特別会計・公営企業会計あわせて4.6兆円に上る借金(市民ひとりあたり約125万円)がさらに膨れ上がらないように配慮しなければなりません。道路やハコもの施策から、ひとへの投資に切り替えていくために、無駄と思える、ないし優先順位が低いと思われる事業の借金を排除し、本当に必要な政策に限って起債を活用してゆきます。つまり、してよい借金と、すべきでない借金をしっかり見極めつつ、新庁舎建設時という非常時の財政規律を念頭に健全財政に努めます。

データや数字を踏まえた市の財布のやりくりの基本的な考えはこれまで述べたとおりですが、内閣府行政刷新会議の事業仕分け人の時にメスを入れて把握した特別会計の国の隠れ借金。あるいは、逗子市長時代に内部告発から把握した、1社しか下見積りを徴取していないことが高値落札を招いてしまっているケースなど、実際に権限を掌握してからでないと100%わからないことがあるのも事実です。

しかし、全国透明度1位、効率化・活性化度1位を達成させたノウハウなど、過去の政治・行政経験を十二分に活かして税金のムダを全廃し、福祉、教育、防災などここまで述べてきたような新たなサービスに振り向けてゆく考えです。

横浜2021シナリオ詳細

※横浜2021シナリオは1月11日現在の第一案です。多くの市民や有識者のご意見を頂きながら、さらに実現性や有益性を高めていきます。
※画像をクリックすると横浜2021シナリオの詳細をご覧いただけます。

表紙

プロフィール

なぜ、横浜市長か

「政治とカネ」 へのスタンス

市政の見える化、わかる化

税金のムダ全廃

共働き時代の子育て支援策

教育格差の是正

防災・減災に強いまちづくり

人生90年時代の福祉政策

横浜発ひとの働き方改革

市民の側に立つ環境保全

心を含めたバリアフリーの実現

子供の貧困の連鎖を断ち切る

財布のやりくりの基本スタンス

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